三洋携帯電話向け電池パック回収騒動

2006年12月、三洋電機のグループ会社である三洋ジーエスソフトエナジー(株)が製造した携帯電話向け電池パックの不具合が発表されました。

この電池パックが使われていた携帯電話は、NTTドコモのFOMA携帯電話機『D902i』で三菱電機製のもの。

同機種の『D902iS』や『D903i』にも同じ『DD6』という電池パックが使われていましたが、製造工程が修正された2007年5月以降に発売したものなので電池パックの不具合はないそうです。

この三洋製電池パックの不具合は、製造過程で負極版に変形などの欠陥が生じてしまったことによるものです。

欠陥の生じた負極板は電池パックの外側からの衝撃やへこみにより、絶縁シートが損傷してショートするおそれがありました。

この内部ショートが発生すると温度が500度まで上がる異常発熱や破裂が起こる場合があります。

『D902i』は2005年11月の発売直後からすでに異常発熱などの苦情が相当数寄せられていました。

三洋側は原因を発見し製造工程に対策は講じましたが、大きな影響はないだろうと回収・公表などの措置をとりませんでした。


その後、2006年8月以降、日本全国で18件もの異常発熱や破裂などの事故が相次いだほか、やけどやじゅうたんを焦がすなど各地で危険なケースが報告され公表・回収を行うことになりました。

回収されることになった『D902i』に使用された電池パックは、約130万個にのぼるといわれます。

NTTドコモは、回収交換用電池の確保の必要もあり、発売直後の最新機種『D903i』と『D902iS』を当面販売休止する措置をとりました。

2006年11月に開始された携帯番号持ち運び制で苦戦を強いられていたNTTドコモには大きなダメージだったといえるでしょう。

また、三洋にとっても市場シェア首位の稼ぎ頭で今後の命運を託したい携帯電話電池事業の不具合だけに、進行中の経営再建計画全体にも影響が出かねないといわれています。

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