松下電池ノキア向け携帯電池パック不具合騒動

2007年8月14日松下電池工業は、フィンランド携帯電話事業最大手のノキア向けに出荷した電池パック4600万個を自主回収すると発表しました。

昨年のソニー、三洋に続き日本が主力となって世界市場を牽引してきたリチウムイオン電池の大々的な不具合・回収事件になりました。

回収対象個数もソニーのノート型パソコンバッテリの960万個、三洋の三菱電機製携帯電話に使用された電池パックの130万個に比べて、4600万個と突出した数字になっています。

松下電池は、異常過熱など不具合が発生した6300万個の電池パックのうち、その7割をノキア向けに出荷していました。また、日本国内ではNTTドコモ、ソフトバンクモバイル向けに出荷された16万個が不具合のおそれがある電池パックとされ無償交換されることになっています。


松下電池では、電池パックの異常加熱などの不具合について昨年12月にノキアから連絡を受けていたといいます。

しかし、すでに11月に製造ラインの改修工事を終えていたため、松下電池では当時の製造ラインを再現するなどして原因究明を急ぎました。

そして、今年の5月には、確かに松下電池の製造過程が原因で電池パックに異常過熱などの不具合が発生していることを突き止めました。

公表が遅れた理由には、電池パックの提供先であるノキアの“報告をして事態を大きくしたくない”という意向が働いたといわれています。

結局、3ヶ月の期間、電池パック不具合の事実を知りながら、公表・回収しようとしなかった松下電池の姿勢に大きな批判が寄せられています。

7月、8月と日本国内で連続して発生した電池パックの不具合事故についても、発生直後に事態を把握しながら経済産業省にすみやかに報告しなかったことが明らかになっています。


今回の松下電池の電池パック回収にかかる費用は数百億円にのぼるといわれています。

松下グループは今後、国内よりも海外での売上比率を高める経営計画を掲げていますが、今回の事件が海外における松下全体のブランドイメージ失墜につながりかねないと懸念されています。

また、相次ぐ日本メーカーのリチウムイオン電池不具合が、最近台頭してきた中国、台湾らの新興メーカーとの価格競争による影響とする見方もあります。
コストカットのあまり品質の安全性などの措置がないがしろになっているのではというものです。今後の事故防止はもちろん、日本のメーカー各社には一連のリチウム電池回収騒動で揺らいだメーカーへの信頼を取り戻す努力が求められています。

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